街路設計とまちなみ
田園都市として計画された常盤台住宅地には、特徴的な街路設計や景観が残されています。
プロムナード
地図上で最も目を引くのは、プロムナード(promenade)と呼ばれる環状の遊歩道(車も通行可)です。やや弓なりになったその楕円形の道は、用地買収の関係で一部が欠損したままとなっていますが、8m道路の中央にプラタナス(スズカケノキ)の並木がつづく風景が落ち着いた雰囲気を漂わせ、この街を歩くときの心地よさを育んでいます。
クルドサック
小さなロータリーを末端とした袋小路はクルドサック(cul-de-sac)と呼ばれるものです。住民以外の車が通り抜けることがないため構造上の安心感があります。常盤台には5箇所存在しており、そのすべてが1丁目にあります。中央に植栽のある愛らしい姿は周辺住民の安らぎを与えています。
ロードベイ
ロードベイ(road-bay)は、道路沿いの修景緑地と訳されることが多い、オープンスペースの緑地帯です。常盤台住宅地には1箇所、それを目的としたエリアがあり、現在は「常盤台一丁目児童遊園」として利用されています。
フットパス
常盤台には1m幅程度の「フットパス」と呼ばれる歩行者専用道路が、ところどころ抜け道のように張り巡らされています。クルドサックの入り口とは異なる方向への小路などに見られます。
主要道路
フットパスとは対照的に車が街を通り抜けるような形の大きめの道路も存在します。駅から正面方向に富士見通りに至るまでは直線で11m幅のバス通りが引かれ、その両脇を駅からやや放射状に伸びる道路がつくられています。
またそれらと直交する形で環七から常盤台にやさしくカーブしながら入ってくる道路もあります。地形と照らし合わせると、この緩やかな曲線はわずかに谷間となる土地の起伏と重なるものと考えられます。
駅前ロータリー
ときわ台駅の北口にはヒマラヤ杉とケヤキがそびえるロータリーがあります。取り巻くように交番前と駐車場前に植えられているイチョウは、駅の利用者に季節を感じさせるとともに、樹齢を重ねつつ駅前の景観に寄与しています。